展示会に出展すると自社のブースに多くの来場者が訪れますが、その場ですぐに商談につながるケースはほとんどありません。商談につなげるには展示会後のフォローが重要です。見込み度合いが低い場合でも、継続したアフターフォローが将来的に商談獲得へつながる可能性があります。
本記事では展示会のアフターフォローを6ステップで解説します。アフターフォローのポイントもご紹介するので、展示会への出展を検討中の担当者様はぜひ参考にしてください。
展示会のアフターフォローが重要な理由
展示会はアフターフォローが重要です。なぜなら展示会ですぐ商談につながるケースは少ないからです。展示会の来場者の多くは情報収集を目的としています。しかも大半は決裁権のない若手の担当者なので、すぐに商談につながるケースは多くありません。
しかし、展示会で多数のリードを獲得すれば、すぐ商談につながらなくても中長期的なアフターフォローで案件獲得につながる可能性があります。つまり展示会の出展効果はアフターフォローにかかっています。展示会後は見込み度合いに応じてフォローできるよう、展示会前から準備しておきましょう。
展示会のアフターフォローの6ステップ
展示会のアフターフォローは事前準備も必要です。アフターフォローの方法を6ステップでご紹介します。
①アンケートやヒアリングシートを作成する
展示会の後に適切なアフターフォローを行うためには、見込み客の情報収集が必要です。質問したい項目を決めてアンケートやヒアリングシートを作成しておきましょう。
アンケートの内容例
アンケートの項目はBANTを意識したものにします。BANTとは「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(ニーズ)」「Timeframe(導入時期)」の頭文字を取ったものです。BANTを意識して以下のような項目を含めましょう。
- ・予算:「予算はどのくらいですか?」
- ・決裁権:「職種を教えてください」
- ・ニーズ:「弊社のブースを訪れた目的をご選択ください」「貴社の現在の課題についてお聞かせください」
- ・導入時期:「導入予定時期を教えてください」
アンケートは来場者に記入してもらうため、回答は選択式を採用するのがおすすめです。自由回答はお客様の貴重な声が聞けますが、選択式に比べて負担がかかるため、1問程度にしておきましょう。
ヒアリングシートの内容例
アンケートは来場者に記入してもらいますが、ヒアリングシートはスタッフが来場者と話しながら記入します。内容はアンケートと同じようにBANTを意識した次のような内容を盛り込みましょう。
- ・来場した目的
- ・来場者が抱えている課題やニーズ
- ・予算や導入時期
- ・来場者の部署・役職
- ・見込み度や所感
ヒアリングシートはアンケートに比べると売り込み感が少なく、来場者自身が回答を記入しなくていいため、より多くの回答を獲得しやすいです。スタッフが話を掘り下げていけるため、詳細な情報を得られるメリットがあります。
まずは来場の目的や現在抱えている課題などを質問し、踏み込んだ話ができそうであれば予算や導入時期を質問しましょう。見込み度はA~Eなどランク分けしておき、ヒアリング時の手ごたえからチェックしておくと、効率よくアフターフォローできます。所感も記入しておくとアフターフォローに役立ちます。
②アンケートやヒアリングを行う
展示会当日は事前に作成していたアンケートやヒアリングシートを活用し、来場者にアンケートへの記入依頼やヒアリングを行いましょう。アンケートやヒアリングによって来場者の購買フェーズやニーズを把握できます。
③見込み度合いによってリードを仕分けする
リードとは見込み顧客のことです。自社の商品に興味を持っていて、なんらかの接点を持っている相手をリードと呼べます。
展示会で獲得したリードに対し、効率よくフォローするには見込み度合いによる仕分けが必要です。「すぐ商談につながる」「中長期的な営業活動で商談になる可能性がある」「将来的にも商談につながる可能性は低い」と見込み度合いによってリードを仕分けしましょう。
見込み度合いの判断基準は展示会前に決めておき、ヒアリングシートや名刺の裏にメモしておくとスムーズです。
④リードをデータ化する
展示会でもらったリードの名刺はデータ化しましょう。紙のまま個人で管理すると、机の引き出しで眠ったままになり、商談の機会損失につながる恐れがあります。顧客情報は企業にとって資産なので、データ化してリストを作成しましょう。名刺管理サービスや名刺管理アプリを利用すると簡単にデータ化できます。
⑤メールや電話でアプローチを始める
見込み度合いが高いリードには、できるだけ早くアプローチを始めましょう。来場者は一度の展示会で多くのブースを回るため、名刺交換をしても印象が薄れてしまっているかもしれません。時間がたてば自社商品への関心が失われてしまうかもしれないため、スピード感のあるアプローチが大切です。
当日か翌日にはお礼のメールや商談アポイントをお願いするメールを送りましょう。決裁権がある担当者へは、メールを送った翌日に電話をかけてアプローチします。
見込み度合いが低く、すぐに商談につながらないリードには中長期的に情報提供するメールを送りフォローを続けましょう。見込み度合いが低いといっても、展示会に来場しているので情報収集には積極的なはずです。売り込みすぎないように注意して、中長期的なフォローを続けましょう。
⑥メールの開封率やクリック率を確認する
送信したメールがどのくらい読まれているか確認するために、メールの開封率やクリック率を確認しましょう。メール配信サービスを利用すれば開封率を確認できます。クリック率とは、メール内に記載したリンクがクリックされた割合です。開封率が低ければ、当然クリック率も下がります。
開封率やクリック率を確認すれば、開封されやすい件名や、配信日時を調べられます。顧客のニーズを把握し、開封率を上げるための施策を施すことで、効率よいマーケティング活動ができるでしょう。
展示会のアフターフォローのポイント
展示会のアフターフォローで大切なポイントを2つご紹介します。
アプローチを継続する
展示会は多くのリードを獲得できますが、すぐに商談につながることもあれば、中長期的なアプローチが必要なケースもあります。見込み度合いが低いからといってアフターフォローが手薄になると競合に流れてしまうでしょう。定期的にメールを送るなどアプローチの継続が受注につながります。
見込み度合いによってフォロー手法を変える
アフターフォローにはさまざまな手法があります。リードの見込み度合いによって適切なフォロー手法を選びましょう。
見込み度合いが高いリードの場合、できるだけ早く電話や訪問でのフォローが大切です。展示会の当日のうちにお礼メールを送り、翌日には電話でアプローチしましょう。
見込み度合いが低いリードには、メルマガでの継続的なフォローがおすすめです。売り込み色を抑え、情報提供を続けていきましょう。まだ導入を検討していなくても情報収集は必要でしょうから、メルマガで中長期的にフォローを続けていくと受注につながる可能性があります。
また、見込み度合いに応じて配信できるステップメールの活用もおすすめです。ステップメールとはあらかじめ設計したシナリオに沿って自動配信するもので、購買意欲を向上させ、見込み客の育成を目的とします。
メールやメルマガの配信だけでは直接接触する機会がないため、セミナーの案内を送るのもおすすめです。継続的なメールやメルマガの配信で関係性を構築できているため、「役立つ情報を得られるかもしれない」と参加してもらえる可能性があります。顧客と接触する機会を作れば商談につながる可能性があります。
まとめ
展示会に出展すれば、すぐに商談につながるわけではありませんが、多くのリードを獲得できます。その前提として自社のブースへ多数の来場者に来てもらうことが重要です。出展する他の企業も工夫をこらすでしょうから、展示会を成功させるには企画の段階からプロに任せるのがおすすめです。
ブースコムプラスはこれまでに3,000社以上のイベントをプロデュースした実績があります。ブースのデザインから施工・運営・機材レンタルまで、展示会をトータルでサポートいたします。
展示会はアフターフォローが重要ですが、営業に割く時間がないお客様には営業活動を代行するサービスもご用意しています。展示会に向けて悩みがある方やサポートが必要な方は、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
運営事務局ブースコムプラス
展示会出展やプロモーションイベント開催時のブース設営を行っているブースコムプラスの運営事務局です。