「展示会で着実に集客したいのだけど、どこに注力すればよいのかいまいちわからない」
このような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
展示会の成功は多くの場合、来場者の視線を引き付け、彼らの足をブースに向かわせることから始まります。最初の一歩となるのが、効果的で魅力的なタイトル、キャッチコピーの存在です。
展示会におけるタイトルは、来場者に対してブースを訪れることの価値や期待を植え付けるものでなければいけません。短いフレーズの中に、企業のアイデンティティや提供する製品・サービスのユニークな魅力が凝縮されている必要があります。
この記事では、展示会における集客力を高めるタイトルの選び方や、背後にある心理的メカニズムについて深く掘り下げていきます。実際の成功事例も交えて解説するので、最後まで読むことでノウハウが飛躍的に高まるでしょう。
展示会での集客力を高めるためには?
展示会における集客力を高めるための重要な要素の一つが、来場者の心を動かすタイトル、キャッチコピーです。
キャッチコピーは、来場者に最初の印象を与え、彼らの興味は好奇心を喚起する力を持っています。一瞬の魅力が、来場者をブースに引き付ける決定的な動機として機能します。
キャッチコピーは大きく分けて、「イメージコピー」と「セールスコピー」の2種類に分類可能です。
イメージコピーは、商品やサービスの具体的な内容よりも、関連するよいイメージや興味を引く要素を伝えることを目的としています。ブランドのイメージ構築や企業の価値観を伝えるのに適したものです。
一方でセールスコピーは、商品やサービスそのものの特徴やメリットを直接的に紹介するもので、具体的な行動を促す目的を持っています。製品の購入や資料請求など、具体的な顧客のアクションを引き出すための工夫が必要です。
展示会での集客力を高めるには、2種類のコピーを適切に使い分け、来場者の興味を引き、行動に移させることが重要となります。
展示会でタイトル(キャッチコピー)が重要な理由
展示会でタイトル、キャッチコピーが重要な理由としては、主に以下の4つが挙げられます。
- 1.来場者はブース前を一瞬で通過する
- 2.来場者には十分な時間がない
- 3.リサーチ目的の来場者が多い
- 4.他出展者との差別化を図る
順番に見ていきましょう。
来場者はブース前を一瞬で通過する
展示会場内での来場者の行動パターンを観察すると、彼らは一見ゆっくりと会場を歩いているように見えます。しかし実際には、一つのブース前を通過するのにかかる時間は驚くほど短いものです。
多くの場合、数秒にも満たない時間が、ブースに対する彼らの興味を引き付けるか否かの決定的な要素となります。したがって、展示会におけるキャッチコピーの重要性は非常に高く、来場者の注意を瞬時に捉えなければいけません。
とくに、来場者が元々寄る予定のないブース前を通過する際には、彼らの視線が一瞬でもブースにとどまるかどうかが、立ち寄るかどうかの鍵となります。通りすがりの一瞬で、来場者の心に響くコピーを提示できれば、彼らをブースに引き込めるでしょう。
来場者には十分な時間がない
展示会における来場者の時間は非常に限られています。多くの来場者は、ブース訪問に使える時間が半日程度、実質的には4時間程度であるのが現実です。
限られた時間の中で、来場者は訪問したいと考えているブースを事前に決めていることが多く、計画的に行動しています。自社のブースに「予定外に」立ち寄ってもらうためには、来場者の目に留まり、短時間で強い動機づけをしなければいけません。
来場者に予定外のブースに立ち寄らせる強い武器として、目を引く視覚的な情報が凝縮されたタイトルの役割が非常に重要になります。短いインパクトで来場者の興味を引き、貴重な時間を使ってブースに足を運ぶきっかけを作るのが、タイトルの目的の一つです。
リサーチ目的の来場者が多い
展示会には、リサーチ目的で訪れる来訪者も多くいます。彼らは明確な課題が顕在化していない、または課題の優先順位が低い状態にありがちです。
リサーチ目的の来場者に対する効果的なアプローチとしては、「あなたは○○に課題を抱えていますね」といった形で、未認識の課題に気づかせるタイトルが有効となります。来場者に自身の潜在的なニーズや課題を認識させ、解決策を提示するブースへの興味を促せるでしょう。
目を引くタイトルでリサーチ目的の来場者に足を運ばせ、ブース内において、自社の製品やサービスがどのように彼らの潜在的なニーズや課題に応えられるかを示すこと。このプロセスが効果を発揮します。
他出展者との差別化を図る
展示会場は情報の海です。来場者は会場を移動する中で、数多くのブースから溢れる情報に接し、自分にとって価値あるものを取捨選択していきます。
来場者は皆、自身の抱える課題を解決してくれる、あるいは興味を引くブースに立ち寄りたいと考えています。ここで重要となるのが、ほかの出展者との差別化をいかに行うかということです。
来場者がブースに立ち寄っても説明を聞いたあとにただ去ってしまう場合、ブースが来場者の課題解決に対する提案を十分にできていない可能性があります。
ブースに立ち寄った来場者の心を動かすために大切なのが、ターゲットに響くタイトルを用いることです。効果的なタイトルは、ブースへの初期の引き付けだけでなく、来場者の興味を保ち続け、彼らにブースでのさらなる体験を促す役割を果たします。
来場者の心を動かすタイトル(キャッチコピー)を作るための事前準備
来場者の心を動かすタイトルを作るためには、以下の2つの準備が有効です。
- 1.自社のサービスの特徴・強みを整理する
- 2.顧客の課題を想定する
一つずつ解説します。
自社のサービスの特徴・強みを整理する
効果的なタイトルを作成するための第一歩は、自社のサービスや商品の特徴と強みを明確に理解し、整理することです。
展示会において、新商品のプロモーションは一般的な戦略であり、注目を集める新鮮さと革新性を前面に出すことが重要となります。
一方で、通常の展示会では、既存の商品を選ぶことが基本となります。すでに市場で指示されている商品は、いわば看板商品として、自社の強みと位置づけられます。
どちらのケースも、「自分たちが来場者に何を示そうとしているのか」を深く理解していなければ成立しません。己の武器を知ることは、他者を引き付けるための大切な準備となります。
顧客の課題を想定する
来場者の心を動かすタイトルを作成するうえで、顧客が直面している可能性のある課題を想定することは非常に重要です。
顧客の課題の想定は、顧客のニーズや「痛点」を深く理解することから始まります。彼らがどのような問題に直面しており、どのような解決策を求めているのかを把握することが、効果的なタイトルを作成するための基盤です。
顧客について理解するためには、市場調査や顧客インタビュー、フィードバックなどの分析が不可欠となります。また、過去の展示会や競合他社のブースにおける顧客の反応からも、重要な洞察を得ることが可能でしょう。
顧客が時間の節約を重要視している場合、タイトルにおいて製品やサービスがどのように時間を節約できるかを強調することが有効です。顧客がコスト削減に関心を持っているのであれば、どのようにコスト効率を高められるのかをアピールしなければいけません。
顧客の課題を正しく想定し、解決策を提案するタイトルは、来場者の注意を引き、彼らをブースに導く鍵となるでしょう。
来場者の心を動かすタイトル(キャッチコピー)を作るコツ
来場者の心を動かすタイトルを作るには、以下のようなコツを意識するべきです。
- ・メリットを提示する
- ・説得力を持たせるために数字を入れる
- ・ターゲットを明示したメッセージにする
- ・タイトル(キャッチコピー)の事例を参考にする
いずれも大切な要素なので、以下の解説をしっかり読んで把握しておきましょう。
メリットを提示する
タイトルを作る際には、製品やサービスの特徴(スペック)よりも、「それが顧客にどのようなメリット(ベネフィット)をもたらすか」を強調することが重要です。
よくある間違いとして、製品の技術的な性能ばかりを前面に出すことが挙げられます。たしかにこれらの情報は重要ですが、「私は優れています」というスペックのアピールは、その価値を十分に理解できる人にしか響かない恐れがあります。
成功するタイトルは、製品の優れた点を示したあとに「だから、このようにあなたの役に立ちます」というメリットを明確に提示します。顧客が製品やサービスを利用することでどのような利点を得られるのかを具体的に示すことによって、彼らの興味を引き、購入や利用へとつなげていくのが、優れたタイトルです。
説得力を持たせるために数字を入れる
タイトルに具体的な数値を取り入れることは、説得力を高める効果的な手法です。具体的な数値は、メッセージに説得力と明確さを加えることができます。抽象的な表現や感情的な訴求よりも、来場者に具体的なイメージや信頼感を与えられるでしょう。
たとえば「たくさんの」「大幅に」といった曖昧な表現よりも「1,000件以上の成功事例」「30%のコスト削減」といった具体的な数値を用いたほうが、タイトルはよりリアルで信頼性のあるメッセージとなります。
一目で理解できる明確な数値は、来場者に対して製品やサービスの具体的な成果や効果を明確に伝える役割を果たすでしょう。
ターゲットを明示したメッセージにする
タイトルを作成する上でさらに重要な点として、ターゲットを明確に絞り込むことが挙げられます。万人に受けることを目指すと、逆に誰にもとくに響かないメッセージになりがちだからです。
ターゲットとなる顧客像をはっきりさせ、彼らのニーズや関心にフォーカスを絞るほど、タイトルはより効果的なものとなります。
タイトルを作る際は、「何をどう表現するか」ではなく「誰に向けて訴えるか」を意識することが大切です。ターゲット顧客の特徴や興味を深く理解し、彼らの視点からメッセージを設計することで、タイトルはターゲットに直接話しかけるような力を持つようになります。
顧客を絞ったアプローチにより、来場者は「自分ごと」としてタイトルを受け止め、ブースに足を運ぶ動機を持つようになるでしょう。
タイトル(キャッチコピー)の事例を参考にする
タイトルを作成する際には、過去の展示会で使用された印象的なタイトルを参考にすることが有効です。
過去の成功事例は、どのような要素が来場者の興味を引き、ブースに足を運ばせたのかの貴重なデータでもあります。事例を分析することで、効果的なコピーライティングの手法や、広く来場者に訴えかけるための戦略を学べます。
展示会の企画・運営はプロに任せよう
展示会の成功は、単に魅力的な製品やサービスを持っているだけでは成し遂げられません。企画から運営に至るまで、多くの難しい要素が絡み合い、それぞれが成功への鍵を握っています。
とくに、ターゲット顧客を引き付け、ブースに足を運ばせるための効果的なタイトル・キャッチコピーの作成は、難しさを象徴するものです。
さらに、ブースのデザインや配置、展示方法、来場者とのコミュニケーション戦略など、細部にわたる注意も必要になります。
一連の要素は、総合的に管理され、互いに調和して初めて最大の効果を発揮します。
展示会の企画と運営をプロフェッショナルに任せたいと考えている方は、ぜひブースコムプラスまでお問い合わせください。
ブースコムプラスは、展示会の企画から運営に至るまでの一連のプロセスをサポートし、貴社のブースがより効果を発揮できるよう尽力する専門家集団です。専門知識と長年の経験を活かし、展示会を成功に導くための戦略を練り上げていきます。
展示会は、本社のビジネスにとって重要なチャンスです。貴重な機会を最大限に活用し、製品やサービスが正当に評価されるために、ぜひブースコムプラスをご利用ください。
ブースコムプラスの施工事例
ブースコムプラスの施工事例としては、以下のようなものがあります。
東京デンタルショー
広さ:5小間
業種:歯科医
施工内容:システム施工
HVAC&R JAPAN
広さ:4小間
業種:空調
施工内容:オクタシステム
ワイヤレス・テクノロジー・パーク
広さ:6小間
業種:テクノロジー
施工内容:木工・システム施工
さらなる事例については、下記のページを参照してください。
製作:事例一覧
まとめ
展示会での集客力を高めるために重要なタイトル(キャッチコピー)の作成について、重要性や効果的な方法を解説してきました。
展示会での成功は、来場者の目を引き、彼らをブースに引き込むことから始まります。この目的を達成するためには、魅力的なタイトルが不可欠です。
何も工夫がなければ一瞬でブースの前を通り過ぎてしまう来場者を、タイトルが持つ一瞬の魅力で引き付けることが重要です。
この記事を参考にして、展示会にブースを出展する際には、ぜひ自社の製品やサービスを最大限にアピールすることのできるタイトルを考えてみてください。
この記事を書いた人
運営事務局ブースコムプラス
展示会出展やプロモーションイベント開催時のブース設営を行っているブースコムプラスの運営事務局です。