展示会のブースデザインは来場者が入りやすく、ブース内でスムーズに動ける動線設計が重要です。集客を増やすには、来場者の立場に立った動線設計を意識しましょう。
本記事では、展示会ブースの動線設計のコツや、失敗しがちな例を解説します。出展効果を高めるためにも参考にしてください。
展示会に出展する目的とは?
展示会に出展する際は、まず目的を明確にしましょう。主な目的には、次のようなことが挙げられます。
- ・新規顧客の獲得
- ・認知度の向上
- ・既存顧客との関係性強化
- ・競合他社の情報収集
展示会への出展は、自社に興味を持ってくれた来場者との名刺交換で、見込み顧客の情報を取得できます。また、来場者の興味を引くキャッチコピーで興味を持ってもらい、商品・サービスの説明や体験してもらうことで認知度の向上が可能です。
展示会は新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客との関係性も強化できます。対面で話しをすれば、自然と新たなニーズの掘り起こしにつながることもあるでしょう。また、他社のブースをリサーチすれば、競合他社の最新の動向を把握できます。
新規顧客の獲得が目的の場合は、とくに入りやすさを重視する必要があります。商品の認知度アップを目的とするなら、来場者が見やすい展示にする必要があります。展示会の目的を意識してブースの動線を設計しましょう。
展示会では動線設計が重要になる
展示会のブースは動線設計が重要です。動線設計を行えば来場者はブースに入場しやすくなるため、集客力を高められます。また、ブース内で来場者は窮屈さを感じずスムーズに回れるため、滞在時間を伸ばせる可能性があります。展示物をじっくり見てもらえるため、出展効果が高まるでしょう。
展示会の動線設計6つのコツ
展示会の動線設計には6つのコツがあります。次のコツを押さえて、ブースの集客力を高めましょう。
①入りやすいブースにする
まずは入りやすいブースにすることが重要です。入りやすいブースには、主に次の特徴があります。
- ・入口が広くてわかりやすい
- ・外から中の様子が見える
- ・出展内容がわかる
入口を広めにして開放的なブースにすれば、来場者を誘導しやすくなります。また、パネルや動画を活用して、ブースの前を通る来場者に出展内容をわかりやすく伝えることも重要です。瞬時に魅力が伝わるようなキャッチコピーを工夫しましょう。
②左回りにする
マーケティングの世界では「人間左回りの法則」と呼ばれるものがあり、人は自然と左回りに行動してしまうといわれています。左回りとは、左手が内側にくるように回ることです。スーパーなどの店舗も左回りに設計されていることが多く、私たちは普段から左回りに慣れています。
展示会のメイン通路も左回りに設計されていることが多いため、ブースの動線も左回りを意識した方がよいでしょう。
③来場者の印象に残るようにする
展示内容が来場者の印象に残るような動線設計にしましょう。そのためには、ストーリー性のある動線設計が重要なポイントです。脈絡なしに展示品を並べても来場者の印象に残りません。たとえば入口から年代順に並べたり、同じ種類の商品をまとめて展示したりすればスムーズに見られるため、来場者の印象に残りやすくなります。
④人が通りやすいようにする
ブース内の通路は、人が通りやすい幅を確保しておきましょう。一般的に人が圧迫感なしに通れる通路幅は60センチメートルといわれています。狭すぎる通路は集客しづらいので、十分な通路幅を確保しましょう。また、ブース内が混みあった場合、すれ違えるだけの幅が必要です。回遊路は少なくとも120センチメートルの幅を確保しておきましょう。
⑤来場者の目線も意識する
伝えたい情報や見てほしい商品は、来場者の目線の高さに配置しましょう。成人男性であれば、床から150センチくらいのところが目線の高さになります。重要な情報は、目に入りやすい位置を意識して設置しましょう。
⑥立ち止まってもらうポイントを作る
ブース内では、スタッフが声をかけやすいように立ち止まってもらうポイントを作ることも大切です。立ち止まってもらえたら声をかけやすいため、商談につなげたり名刺交換したりして、リードの獲得につながります。展示方法を工夫して、来場者がじっくり見るために立ち止まるポイントを作っておきましょう。
展示会の動線設計で失敗しがちなこと
展示会の動線設計で失敗しやすいことを2つ挙げます。
自社ブースの前の通行量しか考えていない
自社ブースの前の通行量しか考えていないと動線設計に失敗します。展示会の会場内はメイン通路やサブ通路があり、来場者は直進したり角を曲がったりして会場内のブースを回ります。そのため、自社ブースが接していない通路を歩く来場者からも看板が見えるように設置しておくことで集客をアップできます。
自社ブースの周辺通路に通行料が多いメイン通路があれば、その通路を通る来場者に見えるように視認性が高い看板を設置しましょう。
ブースへの集客を考えていない
ブースに集客するための工夫や努力を怠ると、思ったほど集客できないかもしれません。既存顧客には案内を出しておくと来場してもらえる可能性があります。自社サイトやメールでも告知しておきましょう。
また、ブース前で足を止めてもらうには呼び込みが重要です。チラシを配ったり、コンパニオンを活用したりして、積極的に集客しましょう。
展示会へ出展する際のポイント4つ
展示会の動線設計のコツを把握したところで、展示会へ出展する際のポイントも押さえておく必要があります。展示会への出展が決まったら、次の4つを意識して準備しましょう。
①事前準備を怠らない
展示会の出展を成功させるには、事前準備を怠らないことが大切です。新規顧客の獲得を目的とする場合は、アンケートやヒアリングシートを準備しておきましょう。来場者の課題を見つけたり、確度を図ったりするのに役立ちます。
既存顧客との関係性を強化するには、事前に案内状を出すようにしておきましょう。メールや自社サイトでの告知も重要です。
認知度の向上を目的とするならチラシやパンフレットを制作して、当日に配布できるようにしておきましょう。ブースの前を通る来場者にこちらから声をかけなければ、そのまま通り過ぎてしまうかもしれません。チラシを配りながら積極的に声かけすれば、ブースに立ち寄ってもらうことができます。ノベルティも集客に効果的なので用意しておきましょう。
②看板やパネルを工夫する
展示会の看板やパネルを工夫して、来場者に興味を持ってもらいましょう。そのためには、見やすさを重視する必要があります。視認性を高めるには、文字のサイズやフォント、背景と文字色の組み合わせに工夫が必要です。
多数のブースが並ぶ展示会場において、来場者は看板やパネルを一つずつじっくり見てくれるわけではありません。来場者に自社の強みを伝えるには、一瞬で心をつかむキャッチコピーが必要です。
ただし、目立てばよいというわけではありません。目立つことは大切ですが、目立つだけで内容が伝わらなかったり、悪目立ちして企業イメージを損なうようなデザインは避けましょう。
③当日のオペレーションを練習する
「集客担当」「接客担当」「名刺の管理担当」などスタッフごとの役割を決め、展示会当日に各スタッフがスムーズに動けるようオペレーションを練習しておきましょう。受付や呼び込み、接客はロールプレイングを行っておくと、当日は自信を持って対応できます。
④アフターフォローについても考えておく
展示会の来場者の多くは情報収集が目的なので、当日は商談につながらないケースが少なくありません。そのため、展示会の成功はアフターフォローにかかっています。しかし、すべての見込み顧客がすぐに商談や受注につながるわけではないため、いただいた名刺は購買検討フェーズごとに仕分けておきましょう。
まずは翌日に来場のお礼メールを送ります。展示会から日数がたつと記憶が薄れてしまうため、できるだけ早く送るのがポイントです。
商品やサービスを比較・検討している見込み顧客は話を聞いてくれる可能性が高いので、電話でアポイントを打診しましょう。まだ商談になる可能性が低い見込み顧客には中長期的にメールで情報を送り、粘り強くアプローチを続けることが大切です。
展示会に出展するならプロに依頼しよう
展示会の動線設計の重要性は理解できても、実際に自社で考えるのは難しいと思う方も多いでしょう。展示会に出展するなら展示会のプロに依頼するのがおすすめです。
ブースコムプラスは企画からブースデザインや施工、運営まで展示会をトータルサポートしています。これまでに3,000社以上を手掛けた実績があり、集客目線に立ったブースデザインを提案できます。
まとめ
展示会を成功させるには来場者をブースに呼び込む必要がありますが、そのためには動線設計が重要です。来場者の動線を意識して、入りやすいブースを設計しましょう。
ブースデザインをプロに依頼したい方には、ブースコムプラスがおすすめです。ブースコムプラスは展示会をトータルサポートし、ご担当者様の作業負担を軽減いたします。書類申請の代行から企画、ブースデザインの提案、施工、運営、機材レンタル、コンパニオンの手配までワンストップで対応可能です。
展示会の出展を検討中の方は、ブースコムプラスにお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
運営事務局ブースコムプラス
展示会出展やプロモーションイベント開催時のブース設営を行っているブースコムプラスの運営事務局です。