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展示会での出会いをつながりに変えるカギは、終了後のフォローにあります。
名刺交換やブースでの会話だけでは、相手の記憶に残る時間はごくわずか。そこで効果を発揮するのが「展示会後DM」です。
展示会で生まれた接点を再び温め、商談や契約へと発展させるための重要なアプローチです。
本記事では、展示会後DMで成果を上げるための実践的なポイントを、送信タイミング・頻度・文面構成の3軸から解説します。
展示会後DMとは
展示会後フォローの目的
展示会後DMとは、展示会で名刺交換や会話をした来場者に対し、イベント終了後に送るフォローコミュニケーションのことです。
目的は単なる「お礼」ではなく、展示会で得た接点を次のステップにつなげること。
展示会では、多くの来場者が数十社以上の企業と接触します。その中で印象を残し、商談・契約へ進むためには、展示会後のアプローチが欠かせません。
DMはその最初の再接点として、関心を再び喚起し、信頼を積み上げていく重要な役割を担います。
「展示会=出会いの場」で終わらせず、「展示会後=育成の場」に変える意識を持つことが、リード活用の第一歩です。
来場者フォローの重要性
展示会に出展する企業は、膨大なコストと労力をかけています。しかし、名刺交換で終わってしまうケースが多く見られます。
展示会後フォローの遅れは、競合他社への流出を意味します。来場者は複数の企業からアプローチを受けるため、フォローのスピードと内容が鍵となります。
展示会で興味を示していた相手が3日後には他社の提案に心が傾いている、というのは珍しくありません。DMを早期に送ることで、展示会での印象を再喚起し、関心を維持・深化させることができます。
他の販促手段との違い
展示会後のDMは、展示会という具体的な接点を起点とした個別マーケティング手法です。
SNS広告やメルマガのような不特定多数への発信と異なり、「あなたに向けて送っている」というパーソナル感を出せるのが最大の強みです。
さらに、DMは対面の記憶を補完し、来場者の心理的距離を縮める効果があります。電話よりも柔らかく、広告よりも深く、営業担当者の熱量を届けられる手段と言えるでしょう。
成果につながるDMの書き方5選
件名と冒頭文で印象を残す
DMは開封されなければ意味がありません。件名と冒頭文で、「誰から・何のために」届いたのかを瞬時に伝えることが重要です。
例:「【○○展示会でご挨拶しました】〇〇株式会社の△△です」
また冒頭には「先日は弊社ブースにお立ち寄りいただきありがとうございました」と、相手の行動を具体的に称える言葉を添えましょう。印象がぐっと柔らかくなり、読了率が高まります。
展示会での接点を具体的に伝える
「名刺交換しただけ」では記憶に残っていない場合も多いため、展示会当日の会話や印象を具体的に書くことがポイントです。
例:「御社の物流コスト改善についてご相談をいただき…」「新しいデザインパッケージにご興味をお持ちでしたね」
こうした具体的な描写は、相手の記憶を呼び起こし、この人は自分の話を覚えてくれているという信頼感につながります。
相手の課題を踏まえた提案にする
DMは営業トークの延長ではなく、「相手の課題解決のヒント」として届けるのが理想です。
「○○の業界では、いま△△へのニーズが高まっています」「貴社の〇〇にも応用できる取り組み事例があります」など、展示会で得た情報に基づく提案を意識しましょう。
課題→解決策→具体的アクションという流れを意識すれば、短いDMでもストーリー性を持たせることができます。
行動を促す一文を入れる
良いDMには「次に何をしてほしいか」が明確に書かれています。
「資料をご覧いただけると幸いです」「デモをご希望の方はこちら」など、自然な誘導で行動を促しましょう。
また、クリックリンクを1つに絞ることで反応率が上がる傾向もあります。人は選択肢が多いと行動を先延ばしにしがちです。
文字量とトーンの最適化
DMの理想的な長さは300〜500文字。
長すぎると読まれず、短すぎると情報が伝わりません。トーンは軽い営業+誠実な姿勢が基本です。
感情的な表現よりも、「相手の利益」を中心にした客観的な語り口を意識しましょう。
効果を高める送信タイミングと頻度
初回DMの最適な送信時期
展示会終了から3営業日以内に送るのが最適です。特に、展示会後の週末を挟む前に送ると効果的です。
「展示会翌日にメールが届いた」というスピード感は、来場者に熱意のある会社という好印象を与えます。
2回目以降のフォロー間隔
1〜2週間後を目安に再アプローチを行いましょう。初回で反応がなくても、2通目で返信を得るケースは多いです。
内容は「新しい導入事例の共有」「展示会限定特典の案内」など、情報提供型に変化させるのがポイントです。
展示会テーマ別の配信スケジュール
展示会のジャンルによって、フォロー内容とタイミングは変えるべきです。
たとえば、IT系展示会なら技術資料や事例紹介を早期配信。製造・素材系なら、展示会から2〜3週間後に詳細仕様書を送るなど、購買サイクルに合わせたタイミング設計が成果を左右します。
DM作成前に整えておく準備
名刺データの整理と分類
展示会直後の「名刺整理」は最重要タスクです。
ExcelやCRMに入力する際は、最低限「会社名/担当者名/興味テーマ/展示会名」を紐づけておくと後工程がスムーズになります。
名刺をスキャンするだけで終わらせず、会話メモを添える習慣をつけましょう。後のDM文面作成で大いに役立ちます。
ターゲットセグメントの設定
リードの「温度感」を3段階に分けて分類すると効率的です。
- A層:具体的な提案・商談見込みあり
- B層:情報収集段階
- C層:今後の関係構築が目的
A層にはすぐに提案DMを、B層には事例・セミナー案内を、C層には情報提供を。セグメントごとに内容を調整することで、DMが刺さる確率が大きく上がります。
配信ツールやテンプレートの準備
一斉送信ではなく、差し込み機能を使った「半パーソナライズDM」が理想です。会社名・展示会名・担当者名を差し込むだけでも、印象は大きく変わります。
また、テンプレートを社内で共有しておくと、担当者が変わっても一貫したトーンを保てます。BoothComPlusなどの自動配信ツールを活用することで、業務効率も高まります。
契約につなげるフォロー施策
DM後の電話・オンライン面談誘導
DMの目的は返信ではなく、「対話のきっかけ」を作ることです。DM送信後、反応があった相手には1〜2日以内に電話やオンライン面談の提案を行いましょう。
「資料を見て少しでも気になる点があれば、5分ほどお時間をいただけませんか?」と、ハードルを下げた誘導が効果的です。
事例紹介や資料ダウンロード案内
DM単体では情報量が限られるため、資料や事例ページへの導線を設けると効果的です。
「同業他社の導入事例」「展示会で紹介しきれなかった最新製品」など、相手の興味を深掘りできるコンテンツを用意しましょう。
クリック計測ができるURLを設定し、開封・反応率を追える状態にしておくのもポイントです。
ステップメールによる関係構築
一度のDMで終わらせず、3〜5通のシナリオを設計することで、見込み客を育成できます。
例:
1通目:展示会のお礼+資料DL案内
2通目:導入事例・コラムの共有
3通目:オンライン面談提案
このように段階的に接触することで、顧客の温度感を自然に高めることが可能です。
展示会DMのコツ5選
ターゲットを明確に絞る
全員に同じ内容を送ると、「自分ごと感」がなくなります。
業界別・企業規模別・課題別にターゲットを絞り、それぞれに最適な切り口を設計しましょう。
相手視点のメッセージを心がける
「弊社が〜できます」ではなく、「御社にとって〜が改善されます」と主語を変えるだけで印象が変わります。
DMは相手中心で書くことが鉄則です。
会話の続きとして書く
展示会で交わした一言を起点に、「あの時の話の続きを」といった自然なトーンで始めると、営業色を抑えた親しみのあるDMになります。
タイミングを逃さない
展示会後の1〜2週間は関心の鮮度が最も高い期間です。
内部承認に時間をかけすぎず、スピード重視で対応する体制を整えておきましょう。
効果を数値で分析する
開封率・クリック率・商談化率を必ず記録し、分析することで改善ポイントが見えてきます。
件名や文面をABテストし、成果データを次回展示会に活かすことが、長期的なリード獲得戦略につながります。
まとめ
展示会後のDMは、単なる「お礼」ではなく、「関係構築の第一歩」です。
スピード感・パーソナライズ・相手視点という3つの軸を押さえれば、DMから商談へのコンバージョン率は確実に高まります。
展示会で得た出会いを、継続的なビジネスチャンスに変えるために、今日から一通のDMを見直してみましょう。
ブースコムプラスは、展示会の準備から運営、来場者フォローまでをトータルサポートしています。
展示会を成功に導く最適な仕組みづくりをご提案していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
運営事務局ブースコムプラス
展示会出展やプロモーションイベント開催時のブース設営を行っているブースコムプラスの運営事務局です。
