展示会の報告書はどのように書けばよいか、記載すべき項目を出展者と参加者に分けてテンプレ付きで解説します。何を書けばよいかわからずに悩んでいる方は参考にしてください。
展示会の報告書とは?
展示会に参加した社員は、見聞きした内容や体験したことを上司に伝えるために、報告書を作成します。会社の代表として参加するのですから、どのような展示会であったかわかりやすく報告する必要があります。また、出展した際も作成が必要です。出展レポートとも呼ばれ、社外へのアピールと社内で出展効果を共有する2つの目的があります。
展示会の報告書の種類
展示会の報告書には、出展者が記入するものと参加者が記入するものがあります。それぞれの目的や、作成時のポイントなどを解説します。
出展者が記入する報告書
出展者が作成する報告書は、社外向けと社内向けがあります。社外向けは、当日来場できなかった企業に展示会の様子を伝えることが目的です。当日の様子を淡々と記すのではなく、画像やお客様の声などを加えて当日の様子を魅力的に伝えましょう。
臨場感たっぷりに展示会の様子を伝えたら、今回来場できなかった企業も「次回は行ってみよう」と思ってくれるかもしれません。
一方、社内向けは、今回の出展の目的や効果を社内で共有するために作成します。展示会当日の問題点や反省点など気づいたことを記載しておきましょう。次回出展する際は、今回の展示会の反省点を踏まえて準備できるため、改善に役立てられます。
参加者が記入する報告書
展示会を見学する社員は、会社の代表として参加します。知り得た情報や体験した内容の中から、上司が知っておくべき情報を明確に伝えるのが報告書を提出する目的です。
そのため、会社に戻ったら報告書を書く必要があることを意識しながら見学しておくことが重要です。自社にとってメリットがある商品やサービスであるか考えながら見学し、必要な場合は担当者に質問して詳しい説明をしてもらうことも大切です。
重要なポイントを見逃さないよう、あらかじめ情報収集すべきチェックリストを作成し、リストの内容に沿ってメモしながら見学すれば、スムーズに作成できるでしょう。
【出展者】報告書を書く際のポイント2つ
展示会に出展した際の報告書は次のように記載しましょう。
①(テンプレ付き)報告書は項目ごとに記入する
報告書は項目ごとにわかりやすく記入します。基本情報に続いて展示会出展に関するお礼の一言を添えます。お礼は文頭に入れても文末に入れても構いません。記入する項目の例をご紹介します。
- ・展示会名/会場
- ・開催期間
- ・展示内容
どの展示会の報告書であるかわかるように、上記の情報を記載します。
- ・出展や来場のお礼
当日来場できなかった企業の方だけでなく、来場いただいた企業の方も報告書を見てくれる可能性があります。「多くのお客様にご来場いただきありがとうございました」とお礼の一文があるだけで印象が良くなるため、文頭か文末にお礼の言葉を入れておきましょう。
- ・展示会当日の様子
当日の様子がわかるように、文章だけでなく画像も入れて紹介しましょう。ただし、来場者が映っている画像はプライバシーに配慮が必要です。
- ・ノベルティの紹介
「ノベルティは多くの方から好評でした」などの言葉を添えて、当日用意したノベルティを紹介しましょう。ただし、ノベルティで来場者を釣っているような印象を与えないように、さりげなく紹介します。
- ・今後の展示会出展予定
次の出展予定が決まっている場合は日時を紹介しておきましょう。報告書を読んで興味を持った見込み客が来場してくれるかもしれません。「〇月〇日の〇〇〇〇(展示会名)にも出展を予定しております。多くの皆様にお会いできることを楽しみにしております」などのように出展予定を記載しておきましょう。
- ・資料のダウンロード
展示会当日に配布した資料をダウンロードできるようにしておけば、足を運べなかった見込み客に対して商品やサービスを紹介できます。資料をダウンロードする際に会社名や役職、担当者名、メールアドレスなどを記入してもらうようにすれば、営業活動に活用できるでしょう。
以上は社外向けの報告書に必要な項目ですが、社外に公開しない内部関係者向けも作成します。社内向けには、当日の困りごとや反省点などを記載しておきましょう。次回の展示会では、今回の反省点を踏まえてブラッシュアップできるはずです。
②事実と所感を区別する
出展の報告書は次回開催時の資料にもなるため、できるだけ数値を用いて客観的な事実を記載することが重要です。ただし、事実だけでなく展示会に関わった担当者の所感も必要です。所感とは、何かに触れて心に感じたことを意味し、主観的な要素が強いものです。ビジネスシーンでの所感とは感想だけで終わらずに、それを今後どのように活かすかまで含めるのが一般的です。
まずは事実を記載して、最後の項目で所感を述べましょう。同じ項目で客観的事実と主観を含む所感や考察、意見などを一緒に書くと、読み手が混乱して何が事実かわかりづらくなります。事実と所感は項目を区別して書くことが大切です。
【参加者】報告書を書く際のポイント3つ
参加者が報告書を書く際のポイントは3つあります。単に感想を書くだけにならないよう、次のポイントを意識して作成しましょう。
①展示会参加前に事前準備をする
わかりやすい報告書を作成するためには、参加前に事前準備を行っておくことが重要です。合同展示会は多くの企業が出展するため、当日はどのブースに立ち寄るかあらかじめ決めておき、リストを作って準備しておきましょう。
また、見学の目的を明確にしておくことも重要なポイントです。目的が決まれば、どのような情報を収集すべきか判断できます。チェックリストを作成し、当日はその内容に沿って各ブースを見学すれば、重要なことを見落とすこともありません。
②(テンプレ付き)報告書は項目ごとに記入する
読みやすい報告書を作成するため、項目ごとに記入することが重要なポイントです。長々と書くのではなく、要点をまとめて簡潔に記載しましょう。5W1H(「When=いつ」「Where=どこで」「Who=誰が」「What=何を」「Why=なぜ」「how=どのように」)を意識すると情報を抜け漏れなく伝えられます。報告書に記載する主な項目は次のとおりです。
- ・展示会名/会場/開催日時
いつどこで開催された展示会なのかわかるように、正式名称と会場、開催日時の記入は必須です。
- ・報告者/報告日
作成者の氏名と作成日を記入します。作成者の名前はフルネームで記入し、部署や役職も記載します。また、どの時点での情報か明示するために作成日も必要です。
- ・展示会見学の目的
見学した目的を記入します。目的によって伝えるべき内容が明確になります。
- ・見学内容
目的を踏まえて、見学したブースの詳細を記入します。たとえばブース形態やPR方法、配布資料やノベルティの有無など、事前に準備したチェック項目に基づき、客観的な事実を伝えます。複数企業のブースを見学した場合は、どの企業のブースのことなのかわかるように社名や出展商材名などを記入しておきましょう。
- ・所感
見学して感じたことを記載します。実際に見学した人の感想は説得力があるため、現場で感じたことを詳細に述べましょう。
③事実と所感を区別する
展示会の報告書には事実だけでなく所感も記載すべきですが、読み手が混乱しないよう明確に区別して書くことがポイントです。客観的事実とは、見学者が会場で実際に見た様子のことです。一方、所感とは見学者が印象に残った点などで主観的な要素になります。
たとえば印象に残った製品のアピール方法やイベントなどがあれば報告しましょう。感想だけでなく、なぜそう感じたかも記載しておきます。基本的には客観的事実を先に述べ、最後に所感や意見を記載します。1つの項目に事実と所感を記載するとわかりづらいため、区別して別の項目に記載しましょう。
展示会の報告書はすぐに提出しよう
展示会の報告書は、できるだけ早く作成しましょう。記憶が新しいうちに作成した方が的確に作成できます。見学者の場合、たとえ会場でメモを取っていても、時間の経過とともに記憶は薄れてしまいます。複数のブースを回るため、時間がたつと混同してしまうかもしれません。
具体的な内容を正確に報告するためにも、報告書はできるだけ当日中に作成して提出しましょう。
まとめ
展示会の報告書には、含めるべき項目があります。今回ご紹介したテンプレに沿って作成すれば、必要なことを漏れなく記入できるでしょう。見学者の場合は、あらかじめチェックリストなどを作成して見学すると、スムーズに作成できます。
展示会への出展にあたり、企画から当日の運営まで自社ですべて行うのが難しい場合は、プロにサポートを依頼するのがおすすめです。ブースコムプラスはブースデザインの提案から施工・運営・機材レンタルまでワンストップでサポートいたしますので、ご担当者様の負担を軽減できます。
展示会への出展を検討中の方は、ブースコムプラスへお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
運営事務局ブースコムプラス
展示会出展やプロモーションイベント開催時のブース設営を行っているブースコムプラスの運営事務局です。